サーキットプロテクタは電気機器に組み込まれることを意図した設計がされており、機器や装置内の回路を保護するための過電流保護機能とスイッチ機能を有した「機器保護用遮断器」です。
日本サーモのメイン製品であるサーキットプロテクタは「完全電磁式」であり、多様な機器の保護が目的のために種類が多く、ユーザーからのご要求仕様又はカタログやホームページから選択された仕様で製作されています。
また、一般のブレーカと比較して小型である事から、最近では「太陽光発電」や「蓄電システム」等へのご用途が話題になっています。
日本サーモのサーキットプロテクタには、お客様のニーズに合わせた豊富な回路構成と遮断特性等が用意されております。
ご不明な点及び技術的なご相談等は、お気軽に弊社までご照会下さい。
直列形プロテクタが、過負荷保護、短絡保護を行い、かつON-OFFスイッチとして利用できます。
直列形補助回路付プロテクタは、補助接点を利用し、プロテクタの動作状態を表示させたり、他の負荷回路の制御もできます。
並列形プロテクタが、ON-OFFスイッチとして使われ、サーモスタットで異常温度等を検出し回路を遮断したり、外部スイッチで遠隔において電源回路を遮断することもできます。
並列形プロテクタに可変抵抗を組み合わせることにより、遮断値を精密に調整することができます。
リレー形電流式プロテクタは、コイルと接点が絶縁されており、負荷2の過電流を検出し、負荷1の回路を遮断します。例えば、トランスの2次側の過電流を検出し、1次側の入力を遮断できます。
リレー形電圧式プロテクタは、電流式と同じ構造です。サーモスタット、又は外部スイッチの信号により瞬時に回路を遮断することができます。
並列デュアル形プロテクタは、Aコイルで過電流保護を行い、Vコイルに外部スイッチなどで電源電圧を印加し、回路を遮断することができます。
リレーデュアル形プロテクタは、Aコイルで過電流保護を行い、Vコイルに外部スイッチなどで電圧を印加し、回路を遮断することができます。
補助回路付又は警報回路付を使用することにより、プロテクタのON/OFF状態の信号を表示させたり、他の負荷回路を制御することができます(2参照)。プロテクタのON/OFFと補助回路及び警報回路の状態の関係はタイプ別に異なりますので、下記の対比表又は各タイプ毎の仕様をご確認のうえご活用ください。また補助接点の容量は、各タイプ毎の仕様をご参照ください。
| シリーズ名 | ハンドル操作 | 補助回路 導通状態 |
警報回路導通状態 | 過電流トリップ時 |
|---|---|---|---|---|
| IR/UR/TR/TRM IN/UN/TN/TNM ICP25/UP25/TP25/TP25G/TP25M ICP30/UP30/TP30/TP30G/TP30M ICP50/UP50/TP50 ICP50G/UP50G/TP50G/TP50M STP30/TPR30 |
ON | COM-NOが導通 | COM-NOが導通 | COM-NCが導通 |
| OFF | COM-NCが導通 |
日本サーモのサーキットプロテクタは豊富な遮断特性を持っていますので、あらゆる用途に応じた遮断特性をご選択できます。また、イナーシャルディレイ特性を付加することにより、スイッチ投入時の突入電流による誤動作を防ぐことができます。特に大きな突入電流に対しては、601E、608E及び620Eなどを用意しております。詳細は、各タイプ毎の仕様をご参照ください。
日本サーモのサーキットプロテクタは、
一貫生産から生み出される高品質な部品により構成されています。
IR/IN/ICP25/ICP30/ICP50/ICP50G各シリーズは、IEC62368において遮断装置に要求される3mm以上の接点ギャップを満足しております。
絶縁距離(充電部分~人が触れる部分、及び充電部分~補助回路)も、IEC62368に規定される強化絶縁の距離を満足しております。各シリーズ毎の詳細情報がご必要な場合は、弊社までお問い合わせください。
日本サーモの優れた開発技術から生み出されるサーキットプロテクタは
信頼性の高い動作でお客様の装置の安全性を高めます。
定格値以下の電流が通電されている場合、プロテクタは電流を安定して通電します。
過電流通電時、電磁コイルに発生する磁力を受けて、可動鉄心が極板に向かって移動を開始します。可動鉄心が極板に接触するまでの時間は遅延オイルの抵抗力により制限されます。
可動鉄心が極板に接触すると磁力が急激に増大し、アーマチュアが極板方向に吸引され、カムリンク機構を引外します。
カムリンク機構が引外れると同時に、スプリングの反発力により可動接点が跳ね上げられ、過電流を遮断します。
短絡電流が流れると、電磁コイルに発生する大磁力により、可動鉄心の移動を待たずに、アーマチュアは直接的に吸引され、カムリンク機構を瞬間的に引外します。
ハンドルがON位置に拘束されていても、カムリンク機構が座屈することにより、過電流を遮断します。